早速ですがこんなご症状はありませんか?
* あくびや食事のときにアゴが痛い
* カクッ・ジャリッと音が鳴る
* 朝起きると顎やこめかみが重い
* 噛みしめ・食いしばりのクセがある
* 肩こり・頭痛も一緒にある
これらの症状は 「顎関節症」 のサインかもしれません。
放置すると、噛み合わせだけでなく首・肩・頭・自律神経にまで影響します。
顎関節症の分類・病態・主な特徴
Ⅰ型 分類:咀嚼筋障害型
病態:咬筋・側頭筋・内外側翼突筋の筋性疼痛
主な特徴:筋スパズムによる開口制限・筋緊張性頭痛
Ⅱ型 分類:関節包・靭帯障害型
病態:関節包炎・靭帯炎
主な特徴:触診痛・開閉時痛・軽度クリック音
Ⅲ型 分類:関節円板障害型
病態:関節円板の転位・変位
主な特徴:「カクッ」というクリック音・開口制限
Ⅳ型 分類:変形性関節症型
病態:関節軟骨・骨変形
主な特徴:摩擦音(クレピタス)・慢性化
Ⅴ型 分類:その他
病態:心因性・神経因性・姿勢連動性など
主な特徴:全身性要因を伴うもの
整骨院で扱うのは特にⅠ〜Ⅲ型が中心で、
筋肉・関節・姿勢の3要素の連鎖的異常を見極めることが重要です。
病態を作る3大メカニズム
① 咀嚼筋群の過緊張
咬筋・側頭筋・内外側翼突筋は、首の筋肉(胸鎖乳突筋・僧帽筋)と筋膜連結しており、
頸部の前方偏位姿勢(スマホ首)があると常に引き伸ばされ、持続的筋緊張が起こります。
→ 結果、筋内圧上昇 → 局所虚血 → 筋性疼痛(筋筋膜性疼痛)へ。
② 姿勢連鎖による顎位変化
頭部が前方に移動すると、下顎頭は後上方へ圧迫されます。
この状態では関節円板が前方転位しやすく、クリック音・開口制限の原因となります。
つまり、「顎の問題」ではなく頭位(姿勢)の問題が先行するケースも多いのです。
③ 自律神経・情動ストレスとの関係
歯ぎしり・食いしばり(Bruxism)は交感神経優位状態で起こりやすく、
精神的ストレス・睡眠不足・呼吸の浅さなどがトリガーとなります。
→ その結果、筋過緊張 → 顎関節圧上昇 → 痛み・異音へ。
整骨院的には「噛みしめ」と「頸部呼吸筋(斜角筋群・胸鎖乳突筋)」を同時に調整することで、
副交感神経優位への切り替え=筋緊張緩和を促します。
評価
* 咀嚼筋触診(側頭筋・咬筋・胸鎖乳突筋・斜角筋)
* 頭位・頸椎アライメント分析
* 開口量・クリック音・偏位方向の確認
セルフケア指導
* ホットタオル温罨法(5〜10分):筋血流改善
* リラックス咬合訓練:「舌先を上顎につけて軽く口を閉じる」状態を意識
* 姿勢意識訓練:スマホ位置を上げる・肩甲骨を軽く下制
・胸を張る
まとめ
・顎関節症は「噛み合わせ」だけでなく、全身の姿勢・筋緊張・自律神経が深く関係。
・整骨院では、筋肉・関節・姿勢を総合的に評価することで根本改善を目指せる。
・「口が開けづらい」「音が鳴る」「朝アゴが疲れている」方は、早期のケアが重要。









